うた、ことば、ふうけい。

合唱、作曲、その他いろいろなこと。

Flowing Clouds ― 1年にわたる企画を終えて

昨年(2023年)、新たなチャレンジとしてFlowing Cloudsという企画を立ち上げ、自作曲を演奏するという機会を設けました。同年6月にFlowing Clouds 大阪として大阪府合唱祭に、7月にFlowing Clouds 東京として東京都合唱祭に出演しましたが、素敵なメンバーに恵まれ、素晴らしい演奏で自分の曲をかたちにすることができました。

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自分としてはそこで満足していたのですが、ちょうど10月に関西に戻ることになったことや、大阪のほうでは合唱連盟に加盟していたこともあり、それなら3月の混フェス(関西混声合唱フェスティバル)にも出るかあ、と、比較的軽いノリで混フェスへの出演をすることにしました。ちょうどそのくらいに書き始めたのが「冬の最後の日暮に」。混フェスの時期的にもぴったりなこの曲に、4年前に書いた楽しげな作品「道」を加えて、企画第2弾がスタートしました。

今回はスケジュール的にも比較的余裕があり、マイペースに企画を進めていきました。とはいえ、少ない練習回数で、しかも毎回みんなが来れるわけではないなか、いかに各自でキャッチアップしてもらうかというのは、考えたところです。時には楽典的な話もがっつりした上で、でも全てはしゃべらず、ひとりひとりの解釈・直観・練習に委ねたことは、結果として良い演奏につながったのかなと考えています。

というか、主宰の心配をよそに、集まってくれたメンバーが本当によく歌える人たちばかりで、むしろ練習中にも助けられたくらいでした。全員がそろったのはそれこそ直前リハだけでしたが、それまでのひとりひとりの準備があった上で、最後までより良い演奏を求めてみんなで調整した結果、本番はこれ以上ないくらいの音楽がホールに響きわたりました。

終わったあとはもう、それで満足してしまい、打ち上げ代わりの昼ご飯を食べに行こうとしていたところ、まさかのお知らせが――なんと、出演ブロックの混フェス賞を受賞したのです! さすがに手放しで喜んでしまいましたね……

そんなわけで、最初は大変なこともたくさんあったFlowing Cloudsの企画ですが、最高のかたちで締めくくることができました。集まってくれたみなさんには、感謝してもし切れません。本当にありがとうございました!

混フェスでの演奏は、ぜひ以下のリンクからお聴きください!

Flowing Clouds 大阪 第14回関西混声合唱フェスティバル - YouTube

さて、自分で作った曲を演奏したい、実際に音にしたときにどんな音楽になるか確かめたいという気持ちで走り出したこの企画。その意味では、当初の目的・目標を達成できて、まずはよかったです。ただそれ以上に、自分が何よりうれしかったのは、自分の曲を聴いて歌いたいと思ってくれた人が、1人や2人でなく何人も集まってくれて、しかも素敵な音楽にしてもらえたことです。特に東京のほうでは、自分のことを全く知らないはずの人が何人も来てくれて、正直びっくりしました。それはもちろんありがたいことなのですが、自分の曲がそれだけの力を持っていると言ってもいいのかなと、そんなふうに思いました。つまり、大きな自信につながったのです。

それまで漠然と、曲を書いて生きていけたらいいなと思っていたのですが、この企画を通して、「作曲」が明確な夢になりました。やり方は何であれ曲を書き続けたいし、いつかは広く歌われ、歌い継がれるような作曲家になりたいです。悩みの尽きない人生ですが、これだけはブレない、自分の核になったのではないかと。そういう意味でこの企画は、自分の背中を力強く押してくれた(押し続けてくれる)ような気がします。

そんな企画の立ち上げから関わって尽力してくれた、指揮者の佐々木くん、森木さん、そして集まってくれた歌い手のみなさんに、改めて御礼申し上げたいです。本当にありがとうございました!!

Flowing Cloudsの企画は一旦おやすみモードに入ります。これからは、今年の目標としても掲げましたが、地道な勉強などを通して、力を蓄えていきたいです。それと同時に、計画的に曲を書いていくこともしたいなとは考えています(これまではやはり、趣味的というか、散発的な書き方しかしてこなかったので)。もしご興味がありましたら、適当に課題を与えていただけるとうれしいです。

今後ともFlowing Clouds(今さらですが、ふろいくらと呼んでね)を、そしてしげもとをよろしくお願いいたします。