うた、ことば、ふうけい。

合唱、作曲、その他いろいろなこと。

地図

それまで聞いたこともない街、紋別市に飛ばされた私の眼前には、やはり見たこともない風景が広がっていた。

……実際には、地図を見ただけだが。

それでも、地図を見るだけで、そこの風景が今までに見たことのないようなものであると想像できる。
紋別市には空港はあるようだが、鉄道が通っておらず、海と山にはさまれた狭い土地に街ができているようだ。
狭い土地ではあるが、その分コンパクトに都市機能がまとまっている印象で、街なかに立ってみればそんなに田舎っぽくもないのではないだろうかと想像する(実際どうかは分からないが)。

地図というのは基本的に、客観的な情報を表したものに過ぎないが、そこには様々な要素が隠れている。
街の雰囲気も、歴史も、ある程度は観取することができてしまう。
個人的には、鉄道などの交通インフラから、そこでの生活においてどんな移動があるか、どこに行けるのかを考えるのが好きだ。
(その意味で、紋別市は日常的に外に出るのが難しそう、でも空港はあるから遠くに行くことは難しくない? とかいうことを想像する。)

そんなわけで、地図は人間の活動を映し出し、析出させるものだと思う。
平たく、現在の視点にしぼって言えば、そこでの生活を読み取ることができるツールである。

現実の生活に疲れたら、しばし自分とは縁のない街の地図を眺めて、そこでの生活を想像するのはいかがだろうか。

あ、本当に地図を読むことを楽しみたければ、この本がオススメです。