うた、ことば、ふうけい。

合唱、作曲、その他いろいろなこと。

まちづくりをしたいと思った話

ある意味、夢の話をしようの続き、というか番外編。
「まちとうた――岐阜と"Aqua Timez"」(以下、「まちとうた」とする。)で最後に書いたとおり、まちをテーマに書いていきたい。
というのも、自分にとってやはり、「まち」というキーワードは外せないものだと思うのだ。

さて、夢の話の番外編と書いた。教員という夢を捨てた後、就職活動をするにあたって、じゃあ何をするの? というところから始めなければならなかったが、そこで出てきたやりたいことのうちの一つが、まちづくりだった。そのため、夢というと少し違うが、まちづくりをしたいという気持ちは結構強かったと思う。いや、今でも少し思っている。

「まちとうた」でも書いたことを再掲する。

まちそのものは、暮らしの舞台に過ぎない。しかし、暮らしという長い時間の蓄積を通して、いろいろなことを学び、人と関わり、人間にとって大事なことを覚える。そしてふと振り返ったとき、そこにまちが、暮らしがあったことに、わたしたちは気づくのではないだろうか。

まさにこの、「いろいろなことを学び、人と関わり、人間にとって大事なことを覚える」ための舞台をつくる仕事がしたいと思った。もとより、そういう下支え的な仕事が性に合うと思っていたし、言ってしまえば仕事内容は地味というか、もっと言えば泥臭いものなのだと思う。しかし、そこから成果として出てくるものは、まちで暮らす人たちそれぞれの「ドラマ」である。そこに惹かれていたし、今もできたらいいなと思っている。
(もっとも、当初はここまで言語化できていなかった。きちんと考えを整理して就活に臨んでいたら、今ごろ本当にまちづくりをしていたかもしれない。)

このようなことを考えるようになったきっかけはいろいろとあるが、一つ、具体的なものを紹介したい。
京阪のる人、おけいはん。もとい、京阪電車(京阪グループ)の取り組みの一つに、「こころまち つくろう」というものがある。京阪グループのスローガンとなっており、以下のサイトが運営されている。

こころまち つくろう | 京阪ホールディングス

このサイトでは、京阪沿線での暮らしの様子を写した写真(フォトギャラリー)と、それを支える京阪グループの取り組み(活動レポート)が掲載されている。これを見つけたとき、なんて素敵なんだろうと思った。平たく言えば、とても好きだと思った。
京阪グループの事業は多岐に渡っているが、不動産事業はもちろん、電車を動かすことや流通なども含めて、暮らしの舞台・基盤をつくっていると考えれば、グループ全体としてまちづくりをしていると言えるだろう。
こういうことがしたいと、ぼくも思ったのである。

そういうわけで、まちづくりをしたいと思っていたのだが、残念ながら就活はそううまくいかなかった。実現しなかったという意味では「夢に終わった」話なのかもしれない。だが、人の暮らしに寄与したいという気持ち、「こころまち つくろう」という気持ちは、きっとどこかで生きてくるだろう。自分の核にある気持ちとして、これからも大切にしたい。